
この記事の目次
アイドルを推していく上で逃れられない問題、それが「新規・古参論争」
- 古参…昔から応援しているファンのこと。デビュー当時からファンの人を指すことが多い。(⇔新規)
- 新規…最近応援しはじめたファンのこと。いつから新規でなくなるのかという線引きは曖昧である。(⇔古参)
推している期間が違うだけで、そこには確かなヒエラルキーが存在する。
古参は無知な新規を嘲笑し、自身の知識量や歴史の長さ、捧げてきた金額でマウントをとる。新規は新規というだけで敵対視され、一言でも推しについて発言しようものなら「知ったかぶり」の悪の対象として古参からつまはじきにされるのだ。
誰しもが初めは新規。しかし上記の宿命から逃れることは出来ない…。
今日はこの問題に終止符を打つべく、私の思いのたけを叫ばせて欲しい。
ちなみに私はアイドルオタク歴7年で、古参と言い切れるほどの自信もないが、どちらの気持ちも分かるつもりだ。
私の考えを強要するつもりはなく、あくまで意見として気軽に読んで頂けると嬉しい。
どこまで行ってもファンはファン
先に結論から言いたいのだが
そもそもオタク内での上下関係など存在しないということだ。
どれだけ昔から知っていようが、どれだけお金をかけようが、生産者と消費者の関係は今までもこれからも変わらない。
彼らがどれだけ身近に感じられようが、それは錯覚。
辛すぎる現実を生きるために、彼らがファンタジーを供給してくれているということを私は常々念頭に置くようにしている。
そんな考えでオタクしていて楽しいの?という意見があるかもしれない。
安心して欲しい。とても楽しい。
「娯楽」の範囲を超えて「依存」になってしまっては、私の生活の質が落ちることを承知している。
だから、目の前の真実とまともに向き合うことに疲れてしまったとき、私は逃避としてアイドルを摂取するようにしている。
古参が新規を攻撃する言い分3選
1. 何も知らない癖に分かったような発言するな!
世間などの盛り上がりに乗じて新規になるファンも多いが
それらの人々がトンチンカンな内容をTwitterで発言すると、古参は途端に目の色を変えて
「新規がでかい声出すな!」
「今までの苦労を何も知らない癖に彼らを語るな!」
などと新規を排除する風潮がある。
分かる。その気持ちは痛いくらいに分かる。
しかし、その気持ちをグッと堪えて心の余裕を持つように心がけている。
そういう新規と古参の言い争いは、傍から見ているととても醜い。
「〇〇のオタク治安悪るww」と、世論から見たファン同士の争いはとても滑稽で、更にそれが可視化されるとアイドル自体の評価が下がってしまう危険性すらある。
あなたが昔から応援してきたことは、推しているアイドル本人がきっと分かってくれているはず。
不特定多数のどこの馬の骨かも分からないオタクにマウントを張るより、私と推しの1対1の世界を楽しみたいものだ。
2. その界隈での常識を知らず、マナーが悪い
アイドルごとにライブマナーは細かく決まっている。たとえば「ペンライトは◯本まで」「うちわ禁止」などだ。
新規はそれらのマナーを知らずにのうのうとライブに参加し、またもや古参からひんしゅくを買うことが多々ある。
「現場にくる前に勉強して来い!」という言い分ももちろん分かる。
ただ、せっかく手に入れた新規ファン。
彼らは推しの未来と言っても過言ではない。
推しの幸せを願うなら、新規を受け入れて一緒に楽しむことが最優先だと言い聞かせている。
そのためにも、今まで培ってきたありったけの知識を駆使し、新規にやさしく継承することこそオタクの質の向上、ひいてはアイドルの質の向上に繋がると思っていたる。
オタクの行儀が良ければアイドルの安全が確保され、現場で接触出来る機会も増えるかもしれない。
そう、現場の治安維持は古参の大事な務めなのである。
3. 課金したこともない癖にファンを名乗るな!
最近はSNSやYouTubeなどの無料コンテンツが増えてきているため、そこでファンになる人も多い。
そのため、お金を払ったことは無いが自身をオタクと名乗り「推しが〇〇で~」とTwitterで発言する人も多く存在する。
そういった彼らの発言は古参から見れば非常識で的外れな意見が多く、今まで多額の金額を推しに捧げた古参は吠えるのである。
「無銭のくせにファンを名乗るな!」
「お金払ってないのに文句を言うな!」
と。
もちろん、学生でお金が無くてファンクラブに入りたくても入れない人が存在することは確かで「無銭オタクが悪」とは言い切れない。
しかし、アイドルも慈善事業ではないため、収入が無くては成り立たないことも事実である。
つまり、課金・無課金で二極化せずに両立することが大事であると考える。
ある程度は何でも無料で見られる時代だからこそ、お金を払って現場至上主義で活動するオタクもすばらしいし、無課金でもSNSで情報発信を主軸にするオタクもすばらしい。
そう、どちらも存在するから、今日も元気に推しの活動が見られるのだ。
アイドルは現実にファンタジーをデコレーションする商売である
私は今まで幾度となくアイドル救われてきたし
たくさんの夢を魅せてもらった。
そんな私にとって一番つらいことは、無知な新規が増えることでも、横柄な古参が幅を利かすことでもない。
「彼らの活動を見られなくなってしまうこと」である。
そのため、一時の感情でオタク同士が争い、それが表面化することでアイドルの評価が下げることは決してあってはならない。
彼らが気持ちよく活動できるように、負の感情は発信せず、ただ感謝だけを伝えていきたいと自分に言い聞かせている。
盲目を極め疑似恋愛を現実だと錯覚することは決してあってはならない。
推しを自分の思い通りにしようと言葉の牙を向けることなど言語道断である。
私は一瞬でも彼らに酔って、現実をぼやかせることで何とか痛みから逃れることができてきた。
そんな素敵なアイドルビジネスをさらに盛んにするためにも、
私は身の丈にあったオタ活をこれからも続けていこうと思う。